彼岸花も咲いていました。
今日はこれから彫刻刀を研ぎます。
光背の雲型中抜きを行うために電動糸鋸が必要になりました。
師匠の工房にある電動糸鋸は高価な為、購入し易い金額の糸鋸を探しましたが、比較的安価な電動糸鋸は殆どがピンエンドタイプの刃を取り付けるタイプで、私のように中抜き作業で使いたい場合は向きません。
探しに探した結果、プロクソンのコッピングソウテーブルを購入しました。
こちらです↑
このように糸鋸アームが上下に可動します
糸鋸刃の上部を取り付ける時にコツが必要で、ちゃんと取り付けないと機械が暴れて大きな音が出ますが、正確に取り付けると静音で使い易いです。
作業の合間に護国寺の節分会に行って来ました。
豆まきが始まって少し経ってのこと、
私の前に立っている方が数個受け取ると去り、そしてその前の方も去り、後ろに立っている人が豆を受け取れるように場所を譲るんです。
知らない人同士での譲り合い精神に触れられた、とても良い節分会でした。
どんよりと曇りとても寒い日でしたが、帰路の足取りは軽かったです。
人間の身体の仕組みと樹木の仕組みは、大まかには同じのようです。
昨日まで、北風やら寒さなどの過酷な条件下で育ったと思われるヒノキで蓮台を作っていました。
ノミで叩いても頑なほどに彫れず、硬くて嫌だなぁと思いながら制作していましたが、どんどん彫り進んで行くうちに愛着が湧いて来て、しっかりと作り上げなければ!と私の気持ちも変化しました。
今日は師匠と仏様の身体の形についてお話ししました。
いわゆる人間の身体構造のような仏様では、人々が手を合わせたくならないようです。
人間より腕は長く、そして手は大きく作ってみたいと思います。
鎌倉研ぎの彫刻刀があります。
刃先が弓形をしている平刀ですが、こちらの彫刻刀は主に仕上げ作業の時に使用します。
研ぎ方は通常の彫刻刀は縦方向に研ぎますが、鎌倉研ぎの彫刻刀は砥石に対して横方向に研ぎます。
彫刻刀やノミは富山県の匠雲堂さんから購入していますが、先日お電話した時に、刃幅一寸以下の細い平刀も鎌倉研ぎと同じように横方向に研ぐと上手く研げることを教えて頂きました。
とても使い易くて良く切れる彫刻刀を鍛造されている、良いお店です。